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民主代表選 権力闘争鮮明に 小沢氏、鳩山氏抱き込む

民主代表選 権力闘争鮮明に 小沢氏、鳩山氏抱き込む
8月27日2時33分配信 毎日新聞


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会談を終え、鳩山由紀夫前首相の個人事務所を後にする小沢一郎民主党前幹事長(左)=三浦博之撮影。代表選に向け気勢をあげる菅直人首相(右)=石井諭撮影。いずれも東京都内で2010年8月26日
 再選を目指す菅直人首相(63)と、小沢一郎前幹事長(68)の対決構図が固まった民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)は26日、両陣営の多数派工作が本格化した。政権交代から1年を迎えようとする中でぼっ発した「争乱劇」。小沢氏の出馬決断の背景には、「脱小沢」を曲げない菅首相との激しい権力闘争があった。

【明快図説】民主党の党内人脈図2010

 「名誉顧問にどうか」。25日夕、首相官邸で会談した鳩山由紀夫前首相に菅首相が新設ポストを用意して小沢氏を処遇する意向を漏らした。鳩山氏は不快感を隠さず、「名誉職的なものではダメだ」と即座に退けた。小沢氏をむしろ「実権」から遠ざける案で、鳩山氏は首相が小沢氏に譲歩する気がないことを確信した。

 前日の24日夜。国会近くのホテルニューオータニのバーに小沢氏が「これから会いたい」と急きょ、鳩山氏を呼び出した。この場で首相の「脱小沢」の政権運営に強い不満を漏らす。「出馬するんですか」と問う鳩山氏に、小沢氏は「その声はいっぱい上がってくるんだ。近く結論を出す」と、「脱小沢」路線を転換しない限り、出馬する姿勢を見せた。

 側近によると、小沢氏は、「仙谷由人官房長官の菅首相」か「小沢、鳩山とのトロイカの菅首相」かの決断を首相に迫ろうとしていた、という。仙谷氏は「反小沢」の急先鋒(せんぽう)で、菅政権の「陰の司令塔」ともいわれる。

 仙谷氏は、同じく「反小沢」の枝野幸男幹事長とともに、官房機密費と政党助成金を押さえ、これを奪還しようと菅首相に路線転換を迫る小沢氏とせめぎ合うという構図が、権力闘争の実相といえた。仙谷氏は26日、小沢氏出馬表明について一切コメントせず、自身が標的になるのを避けるかのようだった。

 小沢氏が、「菅・仙谷」ラインに対抗するため仕掛けたのが、約3カ月前に「ダブル辞任」した鳩山氏との連携だった。「小鳩体制」復活を誘い水に菅首相支持を公言していた鳩山氏をつなぎとめ、翻意させた。

 小沢氏は26日、「菅首相に挙党一致を受け入れられず、出馬を決意した」とギリギリでの決断を演出したが、側近は25日にすでに「小沢氏は出馬する。既定路線通りに進んでいる」と周辺に漏らし、鳩山氏も周辺に「立候補する人を止めるような失礼なことはできない」と語っていた。

 鳩山氏は27日未明、訪問先のモスクワで記者団に「(鳩山氏が重視した)新しい公共は、菅首相の政策の中ではあまり含まれていない。小沢さんの活動は国民生活が第一という力点がある」と小沢氏を持ち上げた。小沢氏には菅・鳩山会談の決裂は織り込み済みで、「脱小沢」か「挙党態勢」かの対立構図を鮮明にする舞台として利用した節もあった。

 「小鳩」連携で仕組もうとした25日の新旧首相会談だったが、菅首相もこの会談で状況を打開させる熱意は見せず、むしろ決裂へと動いた。「小沢さんの了解がなくては何も決められないという形は良くない」。菅首相は、鳩山首相時代、小沢氏がたびたび介入しては政府の決定を覆した小鳩体制への直接的な批判を口にした。

 「二重権力構造にならないようにしたい。政策を着実に実行したい」。26日昼、菅首相は官邸の会議室で仙谷氏らと昼食をともにしながら小沢氏への対抗心をあらわにした。党内に反発のある「小沢支配」、世論の風当たりが強い「政治とカネ」。小沢氏の弱点をてこに権力闘争を勝ち抜く決意を見せる。【須藤孝】
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