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ギリシャ再選挙   「ユーロ離脱」危機は回避

ギリシャ再選挙   「ユーロ離脱」危機は回避
公明新聞:2012年6月19日付
欧州信用不安 財政面でも同盟強化めざせ
ユーロ圏からの離脱か、残留か―。世界が固唾を飲んで見守っていた17日投開票のギリシャ議会の再選挙は、緊縮財政推進を訴えた旧与党の「新民主主義党」が、緊縮策の撤回を求めていた「急進左派連合」を抑えて第1党となった。

再選挙では、新民主主義党と同じく緊縮財政を支持する「全ギリシャ社会主義運動」も躍進したことで、旧与党の両党で過半数を確保した。

緊縮財政派が勝利したことで議会運営が安定し、当面、ギリシャのユーロ離脱危機は回避された。ユーロ離脱は負の影響が大きいと同国民が判断した結果といえるだろう。

これを受けて、金融市場も反応した。週明け18日の東京外国為替市場は「最悪の事態回避」との見方からユーロが買い戻され、ユーロ高・円安となる一時1ユーロ=100円85銭まで進んだ。電機や自動車など輸出株も買いが入り、市場に安心感も広がっている。

新民主主義党のサマラス党首が「国民はユーロ圏にとどまることを選択した」と勝利宣言したように、今後のギリシャは欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)と合意していた1300億ユーロ(約13兆円)規模の救済プログラムに沿って財政再建をめざす。

しかし、ギリシャは若者の失業率が5割に達し、将来の生活を悲観した高齢者の自殺が相次ぐなど緊縮策に対する不安感が根強いのも事実だ。

財政危機の克服には、国民全体の政策に対する理解が不可欠だ。

ギリシャ政府は、財政再建で実現可能な社会の姿を明確にし、安易なユーロ離脱が問題の解決策にならないことを示すべきだ。

こうしたギリシャの改革を後押しすべき立場のEUも試練が続いている。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが先週、EUで第4位の経済規模を誇るスペインの国債の格付けを「A3」から投機的等級をわずかに1段階上回るだけの「Baa3」へ3段階引き下げた。EUがスペインの銀行向け支援を決定したことで政府の財政状況がさらに悪化し、新たな信用不安の原因になると見られたからだ。

EUの経済危機が沈静化しない原因は、財政政策がEU域内で統一されていないからだ。世界経済の中で無視できない影響力を持つようになったEUには、新たな危機対応を示すことが求められる。ユーロ加盟国の連帯責任で発行する「ユーロ共同債」の導入など財政面での同盟強化に向けた取り組みも求めたい。
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| 新聞 | 11時46分 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑















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